喫煙によるデメリット

喫煙によるデメリット

喫煙は「百害あって一利無し」と言われるほど、人体に大きな悪影響を与えるものとされています。
こちらでは喫煙をすることでのデメリットについて解説しています。
気が付かないうちに、自分だけでなく周りにも影響があることを認識しておきましょう。

【目次】

タバコによる病気

タバコには、ニコチンやタール、一酸化炭素など多くの有害物質が含まれています。それらは体に病気の症状として現れます。

喫煙により発生する煙は吸い込むと肺に入ります。そのため喫煙者は肺がんのリスクが非常に高くなるとされています。

肺に入った有害物質を含む煙は血管に吸収されます。この煙にはベンゾピレン、芳香族アミン類、たばこ特異的ニトロソアミン類などの発がん性物質が70種類含まれていると言われています。

最初にこの発がん性物質からの影響があるのが肺なので、肺がんに確率が高くなります。その後、肺の血管から吸収された発がん性物質は、血液から全身に巡りさまざまな器官や臓器へと運ばれます。

そのため、肺がん以外にも、

  • 口腔がん
  • 咽頭がん
  • 食道がん
  • 胃がん
  • 肝臓がん
  • すい臓がん
  • 子宮頸がん

などが喫煙の影響があるとされています。
がん以外にも多くの症状が喫煙との因果関係があるとされています。

  • 脳卒中
  • 心筋梗塞
  • 歯周病
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 結核
  • 呼吸機能低下
  • 虚血性心疾患
  • 腹部大動脈りゅう
  • 動脈硬化
  • 糖尿病
  • 胎児の発育遅延
  • 早産

などが含まれています。

発がん性物質以外の有害物質に一酸炭素があります。これはタバコが不完全燃焼を起こし発生するもので、喫煙時の煙の約3%に一酸化炭素が含まれているとされます。

一酸化炭素は血液の濃度を高め、血液をドロドロにします。血中に一酸化炭素が入ると赤血球と結びつき、酸素を運ぶ働きを鈍らせます。体は対抗するために赤血球の量を増やし、酸素を供給させようとするため、血液成分の赤血球の割合が高くなり、血がドロドロとなります。さらにタバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあります。

血がドロドロになり血管が収縮することで、血流が悪化し血管内の圧力が高まるため高血圧の症状となります。

高血圧の危険性が唱えられている理由として、多くの疾患の原因が高血圧による血流の悪化とされているからです。

もちろん遺伝や別の疾患が原因で起こる病気でもありますが、少なからず喫煙による影響があると言われています。

余命が短くなる

「タバコを吸うと余命が10年短くなる」という話を聞いたことはありませんか?

イギリスでの統計データによると、70歳代の生存率を比べた時に、タバコを吸わない人が80%、タバコを吸う人が58%だったそうです。この統計データでは生存率で23%の差が出ています。

このようにタバコを吸う人は圧倒的に寿命が縮まると実証されていますが、これも血流の悪化による疾患や肺がんなどリスクが高まるからです。

喫煙により長期間有害物質を体に与えることで、血管が硬く血が流れにくく、発がん性物質により細胞のDNAに悪影響となり、がん細胞が生まれやすくなるという訳です。

受動喫煙で周囲の人に迷惑かかる

喫煙者は有害物質の含まれた煙を体内に入れるため、リスクを伴うものですが、喫煙のもう一つのデメリットとして、受動喫煙者つまりタバコを吸ってなくても、タバコの煙を吸ってします人にもリスクが生じてしまう事です。

タバコの煙には2種類あり、喫煙者の吸い込む主流煙と、燃焼しているタバコの先から立ち上る副流煙です。この二つの煙は燃焼の仕方に違いがあり、主流煙より副流煙の方が有害物資である一酸化炭素の量が多く含まれると言わています。

主流煙は吸い込む際に大きくタバコの葉を大きく燃焼させる煙です。対して副流煙は火はついていますがくすぶっている状態となり不完全燃焼の状態での煙です。一酸化炭素は不完全燃焼で発生する物質です。

受動喫煙とは、この副流煙を吸ってしまうことです。こちらも長期間副流煙を吸い続けることで、脳卒中や呼吸器や心血管の疾患、様々ながんになるリスクが高くなります。妊娠中の女性では、お腹の赤ちゃんに悪影響を与えてしまいます。

後は単純に、食事の妨げになる、タバコのにおいが服について取れない、副流煙が目に入り痛いなど病気以外の迷惑もあります。

総括

タバコには自分以外にも迷惑がかかるものという認識が必要です。服に付くにおいや副流煙で涙が止まらないなどの他に、体の中にまで悪影響になるのは、受動喫煙の方にとっては迷惑なものです。

タバコを吸っているいる人も、やめたいがニコチン依存症のため、すぐにやめられないなどの悩みもあると思います。

今は禁煙をサポートする方法が以前より増えています。一度病院で禁煙外来を受けたり、個人輸入で禁煙補助剤を購入するなど、自分に適した方法を試してみて下さい。