タバコの人体に対する害

タバコの人体に対する害

タバコの喫煙は公衆衛生の観点から大きな問題となり、完全禁煙の飲食店が増えたり、路上喫煙の取り締まりなど以前に比べ厳しさが増しています。

それは喫煙により人体に被る多くのダメージがあることが知られるようになったからです。

こちらではタバコがなぜ危険なのかについて、含まれる有害物質を解説します。

【目次】

ニコチン

タバコに含まれる有害物質として名前が真っ先に上がるのが、ニコチンではないでしょうか。

ニコチンは植物由来の物質で、タバコの葉に含まれる揮発性のある油状の液体です。
ニコチンには強い依存性があり、喫煙がやめられなくなるのはニコチンによる依存症とされています。

依存性の強さはアルコールなどよりさらに高く、覚せい剤のヘロインやコカインと同等とも言われています。
喫煙によりニコチンを摂取しニコチンが切れると、離脱症状であるイライラが起こります。

ニコチンを喫煙すると一時的にイライラが緩和されるので、ストレスの解消になると考える方もいると思いますが、実は依存を促進させている状態となり、逆にストレスを増加させていることになります。依存度が高くなると、喫煙の本数の増加や間隔が短くなります。

そもそもは害虫からの被害から身を守るために、植物のタバコが作り出した毒物です。ニコチンが含まれる植物は他にもありますが、タバコほど毒性の強いものは非常に少ないとされています。
そのためタバコ1本に含まれるニコチンは致死量にあたり、青酸カリを上回るとされます。

ニコチンには依存や毒性の他に、血管収縮作用や血糖値・血圧の上昇、脈拍の増加などの作用があり、体への負担となります。ニコチンの代謝物には発がん性物質を持つものもあるとされています。ニコチン自体には発がん性は無いとされます。

ニコチンは禁煙補助薬の成分として使われている側面もあります。ニコチンパッチやニコチンガムを皮膚や口内の粘膜から吸収することにより、喫煙でのニコチンの摂取を止める効果があります。

タール

タールはタバコの煙に含まれる「ヤニ」のことです。
白い壁で長期間喫煙をすると、黄色くべとつきのある物質が付着しますが、あの正体がタールです。

紙巻タバコを吸い終わるとフィルターが茶色くなりますが、それがタールです。タールはタバコの葉が燃焼する際に発生します。

タールにはニコチンなどの有害物質の他に、発がん性物質が含まれています。その数はなんと70種類にもなります。
代表的なものに、ベンゾピレン、芳香族アミン類、たばこ特異的ニトロソアミン類などがあります。

現在普及が増えている加熱式タバコにもタールは含まれてはいますが、水蒸気が発生するため、高温で燃やす時に現れるヤニが現れず、紙巻タバコに比べると少ないとされています。

その他有害物質

タバコのその他の有害物質として、一酸化炭素があります。
一酸化炭素はタバコの葉を燃焼した煙に含まれ、その含有率はおよそ3%と言われています。一酸化炭素は不十分な燃焼により発生する物質です。

一酸化炭素が体内に入ると、赤血球と結びつきます。赤血球は酸素と結びつき血液によって体中に運ばれますが、一酸化炭素の量が増えると、酸素供給のため赤血球の数を増やすことになり、血液の粘性が高まりドロドロの状態になります。

一酸化炭素は主流煙にも副流煙にも含まれるので、喫煙者も受動喫煙者のどちらにも影響が現れるとされています。
主流煙と副流煙は燃焼の仕方が違うとされ、副流煙の方が毒性が高いとされています。

その他、ペンキの除去剤に使用されるアセトン、アリの駆除に使用される毒性の高いヒ素、車のバッテリーに使用される、イタイイタイ病の原因とされるカドミウムなども含まれています。

総括

タバコは体に悪いとは言われていましたが、映画の重要なアイテムであったり、かっこよさの象徴のように扱われていたものです。
現在はタバコに対するイメージも変化し、臭いや煙が様々なものに悪影響を与えるものとなりました。

人体への影響や臭い煙の被害の少ない加熱式タバコが増えたのもその影響です。
そんな時代の流れで喫煙をやめたいとういう方も増えていると思います。

しかし一度ニコチン依存症になっている場合、禁煙を続けるのはとても難しいものです。
現在は、禁煙外来や個人輸入で海外の禁煙補助剤を使用するなど、いろいろな禁煙方法があります。自分に合った禁煙方法を選択して実践してみましょう。